ニキニキニッキーニッキ書評

ちょっとした発見と書評が

力を集めるとバラバラだった時より少し大きくなる、という単純な理屈こそが会社という組織が存在する理由だろう。

こういった現象はよくあるものだ。例えば、寒い地域に住む生物は大きい。これは、肉体が大きければ保有する熱量が3乗に比例する一方、逃げる熱量は表面積、つまり2乗に比例する。だから大きければ大きいほど、相対的に失う熱量が少ない。後は重力との兼ね合いでサイズが決まるのであろう。海中なら地上よりもっと大きくなる。(地上よりかは熱を奪われるが、それ以上に重力の影響が大きかったのだろう)
仕事の場合も、沢山の人間がいたほうが同時にこなせる量が増えたり、社内の雑務も、人が多くいれば人との間の作業をパターン化して効率化できるかもしれない。他にも、役割分担といったいろいろなメリットがあるだろう。
逆に考えれば、バイトなどは企業の仕事を極限まで分割していった状態なので、時給がよくないと考えることも出来るかもしれない。バイトのメリットはフットワークが軽いということだ。先ほどの例で言えば、熱帯の小さな生物に対応するだろう。体を小さくすることで、生成する必要のある熱量が少なくすむ。気温が高いので熱が失われにくい。

であるならば、会社に就職するときは、なんでその会社に入らないといけないのか、ということくらいは考えた方がいい。企業に入ってからも、そういった内部の効率化が行われているのか、その会社を支えているものは何か、(効率化、市場、商売の切り口)ということを意識しよう。
逆に、多人数であるがゆえのデメリットにも注意した方がいい。今後日本の人口が下がっていく場合、相対的に日本の企業の従業員数は下がる。これはかなり気をつけた方がいい。政府が人口減少の対策をしないか、しても失敗した場合は、日本全体に大きな影響が、一度の衝撃のようにではなく、数年かけてグググっとあらわれると思う。(一年で人口が急に減るわけではないので)
そのひとつの影響として、企業に訪れるものが、私達個人への直接的にふりかかる、恐るべきものだろう。