ニキニキニッキーニッキ書評

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実用書の選び方について

セールやってたので古本屋へ行ったぞ

自分に役にたつ本を探そうと思って、古本屋(ブックオフ)にて実用書を探しました。
いわゆる実用書にもいろいろあって、本屋で歩いて気づいたのは、だいたい実用書はふたつに分けられるということ。
1. 目的が明確な実用書。古本屋だと分野ごとに分けられておいてあったりする。
2. 目的が曖昧な実用書。仕事のやりかた、みたいな内容。経営、仕事、勉強法、といった部類。

目的が明確な本は選ぶのは難しくない

前者はわりと選ぶのに困らない。目的が明確な実用書で、入門書の部類は、評判(amazonのレビューなど)は順当な評価をされている。専門書の場合は母集団が少ないのでレビューも少ない。買う側が選ぶ能力も要求されるべきなのであろう。

目的が曖昧な本は、自己啓発に侵食されている

後者はそうはいかない。仕事の仕方とか勉強法というのには、自己啓発といった分野が侵食しているからだ。私は最近これを知ったのだが、非常によくないものである。自分で自分を元気づけるという行為自体は全く悪いことでは無いと思うのだが、情報を探す側としてはノイズ以外の何物でもない。
「人を啓発する本」というものは、基本的に情報を提供するものではない。エールを送っているようなものだ。なぜそういう本があるかといえば、エールを買いたい人がいるからだろう(あるいは役に立ったという錯覚が欲しいのかもしれないし、そのことに気づいてないかもしれない)。つまり買う側の問題とも言えるので、売る側ばかりに責任を追求するのは酷かもしれない。直接役に立つ内容を書かずに、いい気分にさせる文章を書いて本が売れるのだから、割のいいビジネスである。私もそういう文を書く能力があれば挑戦したいものだ(嘘)。

こういう自己啓発本が多いね

しかし仕事関連の役に立つ本を探している側としては迷惑ばかりであって、こういった分野の本棚をじっくり眺めてみたが、買うべきかもしれないと感じたのは1%にも見たないようだ。
第一に、自分勝手な内容が多い。こうすれば役に立ちますよ、というTipsのような内容を20個程度で本なんて出版しないで欲しい。そういうのは大抵、自分の経験で良かったと思うことをそのまま書いているだけで、それがどのくらい良いものであるかを論じているものは殆ど少ない。
第二に、具体的すぎる。「○○をしなさい!」「どうして出来るビジネスマンは○○をするのか?」等。これは先ほど言ったTipsのようなことでひとつの本にしてしまったのだろうか。実際は役に立つ情報もあるものもあるのだろうか?役立つ情報を書いておいてそんなカッコ悪い題名をつけるのは迷惑な話である。実はそういう本も多いのだろうか?(中身を見てないので分からない)。

それでも実用書全体を切り捨てては勿体無い

そうはいっても、仕事の仕方、勉強の仕方というのはかなりコストパフォーマンスの高い分野であるはずなので、多少良い本を探す努力をするべきであると感じているので、時々じっくり本屋で棚を眺める。自己啓発で辟易している人も多いと推測するが、そういう本が多いからといって役に立つ本が無いことの証明にはならないだろう。
楽して金を稼ぐ方法は絶対本にされるはずが無いのだが、じゃあどういう内容なら公開されうるのか。という点を気にして本を探してみてはどうでしょう。

そういうわけで、三冊程買ってみたが、一冊はゴミのような本であった。うーん、ままならないものである。セールだったので一冊200円もしなかったので、この失敗を活かして元をとりたいところである。