ニキニキニッキーニッキ書評

ちょっとした発見と書評が

血の繋がりってなんだ?血はどこにもつながってないぞ?

もしも親に「実はお前は橋の下から拾ってきたんだよ」と言われたら、あそう、と答えるとおもう。一部のドラマや小説で何かと血縁を重要視して、関係がこじれたり感動の相互理解をしたりするが、不思議なものである。いや、実際そんなに血縁は重要視されてないからこそ、そういうドラマを作りたくなるのかもしれない。
親が親であるのは、間違いなく経済、家庭、その他教育等、数々の点において支えてくれた点であり、それだけだと思う。それなりに育てられて育ってきた人は皆親に感謝しているだろう。しかし、それをなぜ「血のつながり」というのだろうか。

生まれた瞬間に、母親からの血は絶たれる。生き物は皆、生まれ育てば親の血を断つように設計されている。自分の血は、自分の体としか繋がっていない。

しかし現実に、血縁に悩む人もゼロでは無いはずだ。生みの親が不在で、育ての親にも恵まれなかった時、きっと血縁を重視するようになる可能性は十分ある。しかし、上記のことから考えると、血縁というものは自分の肉体と自分の外の社会概念にしか見い出せないのだから、血縁に悩まされる人はまさにその血縁以外の外の人々に苦しめられてるとも言えるのではないか。

なので、あんまりドラマとかで血縁を持ち上げてつらい風にしないほうがよいのでは、と思った。しないほうがよいのだが、止める人のメリットもない。苦しい人は苦しいままの世の中だなあ。